フォークリフト修了証をなくした|手数料も書類も機関次第、変わらないのは条件だけ

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財布の中を探しても、鞄の底をひっくり返しても出てこない。フォークリフトの修了証がない。あるいは、雨に濡れて名前の部分が読めなくなっている。

とりあえず検索する。「フォークリフト 修了証 再発行」。出てきたサイトを3つ、4つと開くうちに、だんだん落ち着かなくなってくる。手数料が2,000円のところもあれば、3,000円と書いてあるところもある。必要な書類もサイトによって微妙に違う。結局、自分はどれを信じればいいんだろう。

先に結論を書きます。ネット上の金額や書類のリストは、あなたのケースに当てはまるとは限りません。再交付・書替えの手数料や必要書類は、法律ではなく機関ごとに決められているからです。この記事でお渡ししたいのは、正しい金額の一覧ではありません。金額や書類がどれだけ違っても、変わらずに決まっていること——それを渡します。

変わるのは金額と書類。変わらないのは、動く先

変わるのは金額と書類。変わらないのは、動く先。

結論から言うと、あなたが問い合わせるべきなのは、あなたが修了証を受け取った、その教習機関です。ネットのどのサイトに書いてある金額が正しいかを探すより先に、これを確認してください。理由は、法律の条文にあります。

変わるのは金額と書類。変わらないのは、動く先
変わるのは金額と書類。変わらないのは、動く先

根拠1:申込み先は「交付を受けた教習機関」と法律で決まっている

労働安全衛生規則第82条は、再交付・書替えについてこう定めています。

「技能講習修了証の交付を受けた者で、(中略)これを滅失し、又は損傷したときは、(中略)技能講習修了証再交付申込書(様式第十八号)を技能講習修了証の交付を受けた登録教習機関に提出し、技能講習修了証の再交付を受けなければならない。」

氏名変更のときの書替え(82条2項)も、同じく「交付を受けた登録教習機関」が窓口です。再交付を扱う共通の全国窓口があるわけではありません。あなたが実際にフォークリフトの講習を受けた、その機関が申込み先です。

だから、ネット検索で最初に出てきたサイトの手数料や書類を鵜呑みにするより先に確認すべきなのは、「自分はどこで講習を受けたか」です。受講案内や領収書、あるいは修了証本体に、発行した機関の名前が書いてあります。

根拠2:手数料も書類も、機関ごとに違う(実例で比較)

実際に2つの機関の案内を比べてみます。

名古屋運搬機械化協会 大田労働基準協会
手数料 2,200円 2,200円
返信用切手 320円分 460円分
写真 鮮明で背景のない無帽・上半身 タテ30mm×ヨコ24mm
氏名変更の追加書類 戸籍抄本の写し(住民票は不可) 記載なし
申込み方法 郵送(現金書留)または窓口 郵送(現金書留)のみ

手数料は偶然どちらも2,200円でした。ですが、返信用の切手代は140円違い、写真の規定も文言と寸法でまったく別の書き方になっています。氏名変更の追加書類にいたっては、片方にしか書かれていません。

金額が近いからといって、書類まで同じとは限らない。この機関ごとの細部の違いこそが、「ネットの一般記事より、自分の機関に直接確認したほうが早い」理由です。

根拠3:対象者はさらに絞られている——「今、その仕事をしているか」

82条1項には、もう一つ見落とされがちな限定があります。再交付・書替えを受けなければならないのは、「当該技能講習に係る業務に現に就いているもの又は就こうとするもの」です。

つまり、この手続きはフォークリフトの業務に、今就いているか、これから就こうとしている人のためのものです。今はもうフォークリフトに乗る仕事から離れていて、当分乗る予定もない、という場合には、条文上は再交付を急いで受ける義務までは課されていません。

逆に言えば、転職や部署異動でこれからフォークリフトに乗る予定があるなら、それだけで「就こうとするもの」に該当します。「昔取った資格だから、もう関係ないだろう」と思い込んで後回しにする必要はありません。

もし、受けた教習機関がもう無かったら

「そもそも、受けた教習所自体がもう無い」というケースもあります。ここも法律に道が用意されています。

82条3項により、交付を受けた登録教習機関が廃業・登録取消などで無くなっている場合は、厚生労働大臣が指定する機関に申し込めば、修了を証明する書面を発行してもらえます。この指定機関の実務を担っているのが「技能講習修了証明書発行事務局」です。

沿革をたどると、2010年度までは中央労働災害防止協会(中災防)が唯一の指定機関でしたが、2011年度以降は年度ごとに入札で決まる事業者が指定機関を務める方式に変わりました。申込みは、公式サイトの案内によるとオンライン申請・マイナポータル経由・書面の3通りが用意されています。手数料や必要書類は年度・様式によって変わるため、ここも金額を覚えるより、公式サイト(技能講習修了証明書発行のご案内)で最新の様式を確認するのが確実です。

バラバラな情報に困っていたあなたへ

——検索して困っていたあなた。

サイトごとに違う手数料の数字を並べて、どれが自分に当てはまるのか分からず、手が止まっていた。

——3つの条件を確認したあなた。

金額や書類の細部を追いかけるのをやめて、まず「自分はどこで講習を受けたか」を思い出す。受講案内か修了証本体で機関名を確認し、その機関に電話をかける。聞くべきことは、もう3つだけです。手数料はいくらか、写真の規定はどうか、氏名変更なら何が要るか。

「結局、機関に聞かないと分からないのか」と思われたかもしれません。逆です。聞く相手が、もう1つに絞れたということです。

今日、電話をかける前に確認すること

最後に、今日からできることを書きます。

  • 受講した機関を思い出す——受講案内・領収書・修了証本体に書いてあります
  • その機関に、次の3つを聞く——①手数料はいくらか ②写真の規定(サイズ・背景・帽子の可否) ③氏名変更なら追加で何が要るか
  • 機関がもう無い場合は——技能講習修了証明書発行事務局

そもそも「更新」という手続き自体が存在しないことは別の記事で書きました。今回の再交付・書替えも、時間が経ったからではなく、なくした・壊した・名前が変わったときだけの手続きです。今日、あなたがすることは、電話を1本かけることだけです。

参考文献・出典

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