簿記2級の電卓、3級のままでいい?|分かれ目は、工業簿記と連結会計の計算だった

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簿記2級の勉強を始める。3級のときに買った電卓は、もう手元にある。これ、そのまま使えばいいんだよな。そう思いながら工業簿記の問題集を開くと、材料費・労務費・経費と数字が並んで、計算のたびに紙にメモしながら手を止めるようになる。

検索すると、「簿記2級 電卓 おすすめ」がいくらでも出てくる。何桁がいいのか、機能はどう選べばいいのか、情報は多いのに、結局「3級の電卓じゃダメなのか」がはっきりしないまま終わる。

先に結論を書きます。電卓のルールは3級と2級で変わりません。買い替えが義務になるわけでもない。ただし、2級で新しく出てくる工業簿記と連結会計には、はっきり効く機能があります。

結論——ルールは同じ。効くのは「独立メモリー」と「GTメモリー」

3級の電卓が使えないわけではありません。ただ、2級の計算には、明らかに向き不向きがあります。

先に商品名まで書きます。独立メモリーとGTメモリーを両方備えたCASIO ND-26Sが、2級から使う電卓として良い選択です。


3級と2級で試験の規定そのものは同じです(簿記の電卓|禁止4つのうち3つは、普通の電卓には最初から付いていないで条文まで確認済みです)。変わるのは、電卓に求められる仕事の中身です。理由を、出題内容の順に説明します。

ルールは同じ。効くのは「独立メモリー」と「GTメモリー」
ルールは同じ。効くのは「独立メモリー」と「GTメモリー」

根拠1:工業簿記・原価計算は「小計を出してから合計する」問題が多い

2級から新しく加わる工業簿記・原価計算では、材料費・労務費・経費といった項目を一つずつ計算し、最後にそれらを合計して製造原価を出す、という形の問題がよく出ます。

ここで役立つのがGTメモリー(グランドトータル)です。=を押すたびに、その計算結果が自動的に足し込まれていき、最後にGTキーを押すだけで、それまでの計算結果の合計が出ます。紙に書き出して後から足し算する手間が、丸ごと要らなくなります。

根拠2:連結会計は「値を一時的に保持しながら計算する」問題が多い

連結会計では、親会社と子会社の数字を合算したうえで、内部取引を相殺消去したり、持分比率で按分したりする計算が出てきます。ここで役立つのが独立メモリーです。ある数字を一時的にメモリーに入れておき、別の計算を挟んでから、また呼び出して使う。GTメモリーが「自動で足し込む」機能なのに対して、独立メモリーは「自分の判断で出し入れする」機能で、性格が違います。この2つを両方使えると、連結会計の計算はかなり楽になります。

根拠3:これは「必須」ではなく「投資」です

誤解しないでほしいのですが、独立メモリーやGTメモリーがなければ2級に合格できない、という話ではありません。試験規定の上では、3級の電卓のままでも受験はできます(こちらで確認したとおり、禁止されているのは4機能だけです)。ここで書いているのは、あくまで計算の手間が減る、という話です。工業簿記・連結会計は問題数も多いので、1問あたりの手間が減る効果は、積み重なると小さくありません。

2級から使うなら、この一台

独立メモリーとGTメモリーを両方備えた電卓として、CASIO ND-26Sがあります。日本電卓技能検定協会が推奨し、簿記検定の受験にも推奨されている実務電卓です。

  • 置数12桁(和差積商・メモリーとも12桁)
  • 独立メモリー1組+GTメモリー1組を両方搭載
  • 定数計算・日数計算・時間計算にも対応

3級のときのように「とりあえず安いもの」で済ませるか、2級以降も見据えて実務電卓を選ぶか。ここは、この先も簿記を使うつもりがあるかどうかで判断してよいところです。


——分かれ目が分かった、あなたへ

——3級の電卓を、そのまま使おうとしていたあなた。

工業簿記の計算のたびに、紙にメモしながら手を止めていた。

——出題内容を確認したあなた。

ルールは変わらないと分かって安心しつつ、GTメモリーと独立メモリーが、工業簿記の小計・合計と連結会計の一時保存に、それぞれちゃんと効くと分かった。買い替えるかどうかは、この先も簿記を使うかどうかで決めていい、というところまで見えた。

今日から、確認してほしいこと

最後に、今日からできることを書きます。

今持っている電卓に、独立メモリーとGTメモリーの両方が付いているか、取扱説明書かメーカーサイトで確認してください。付いていれば、そのまま使い続けて問題ありません。付いていない、または工業簿記の問題を解いていて手間を感じているなら、実務電卓への買い替えを検討してみてください。

参考文献・出典

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