テックゴーという、ITエンジニア専門の転職エージェントがあります。公式サイトを開くと、いちばん上に大きな数字が出てきます。
年収アップ金額 平均138万円
正直に言うと、私は最初これを疑いました。転職サービスの「年収アップ実績」は、いちばんうまくいった人の数字が大きく出ているものだと思っていたからです。
ところが、その数字のすぐ下に、小さな注釈がついていました。
※2025年6〜7月において内定承諾をし、年収アップを実現された方の平均実績
「年収アップを実現された方の」。つまりこれは、上がった人だけを集めた平均です。下がった人も、変わらなかった人も、この138万円には入っていません。
わざわざこう書いてあるということは、この数字は少なくとも、意味をごまかしてはいないということです。では、どのくらい本当なのか。
確かめる方法がありました。テックゴーは転職支援の事例を12件公開していて、しかも1件ずつ、転職前の年収と転職後の年収が両方書いてあるのです。あとは数えるだけでした。
公開されている12件を、実際に数えてみた
テックゴーの「転職支援事例一覧」に載っている12件を、そのまま並べます。
| 前職の職種 | 転職後の職種 | 年収 | 差 |
|---|---|---|---|
| 社内SE | データエンジニア | 480万円 → 600万円 | +120 |
| インフラエンジニア | クラウドエンジニア | 450万円 → 600万円 | +150 |
| リードエンジニア | プラットフォームエンジニア | 820万円 → 980万円 | +160 |
| ADAS先行開発エンジニア | ロボティクス制御エンジニア | 750万円 → 880万円 | +130 |
| アプリケーションエンジニア | データエンジニア | 850万円 → 980万円 | +130 |
| AIコンサルタント | バックエンドエンジニア | 780万円 → 920万円 | +140 |
| Webアプリケーションエンジニア | リードエンジニア | 850万円 → 1000万円 | +150 |
| OTエンジニア | DXエンジニア | 700万円 → 850万円 | +150 |
| Webエンジニア | クラウドエンジニア | 500万円 → 700万円 | +200 |
| リードエンジニア | プラットフォームエンジニア | 650万円 → 700万円 | +50 |
| プロジェクトマネージャー | プロジェクトマネージャー | 850万円 → 1000万円 | +150 |
| ソフトウェアエンジニア | サーバーサイドエンジニア | 500万円 → 620万円 | +120 |
| 12件の平均 | +137.5 | ||
12件の上げ幅を合計すると1,650万円。1件あたりの平均は、137.5万円でした。
公式が掲げている「平均138万円」と、ほぼ一致しています。(掲載時期が同じ期間のものかまでは公表されていないので、厳密に同じ集計ではないかもしれません。それでも、公開されている事例を自分で数えて同じ水準が出るサービスは、そう多くありません)
ただ、数えている途中で、金額よりも気になることが出てきました。
12件のうち、職種が変わっていないのは1件だけだったのです。
社内SEはデータエンジニアになり、インフラエンジニアはクラウドエンジニアになり、AIコンサルタントはバックエンドエンジニアになっている。しかも事例のタイトルを読むと、6件が同じことを言っていました。
- 「ベンダー管理に偏る社内システムエンジニアから、自ら実装を担うデータエンジニアへ」
- 「非効率な調整業務ばかりの環境に危機感を覚え」
- 「仕様書作成だけの技術者から脱却し、実装力を武器に戦える」
- 「調整業務に忙殺される日々を脱し」
- 「『提案』だけでなく『実装』で勝負したい」
- 「調整業務中心の環境から脱却し」
調整、管理、仕様書、提案。そこから抜け出した人が、上がっていました。
がんばったから上がったのではありません。やる仕事が変わったから上がったのです。
聞くことは、たった1つでいい
だから、テックゴーに相談するときに聞くことは、1つだけです。
「今の職種のまま、いくら上がりますか」ではなく、「どの職種に移れば上がりますか」。
この2つは、まったく違う質問です。前者は、今の自分の値段を確かめる質問。後者は、自分を置く場所を変えたら値段がどう変わるかを確かめる質問です。12件の事例が示していたのは、後者のほうでした。
そして、この質問に答えられるサービスかどうかには、根拠があります。
根拠1:12件を、逃げずに全部開示している
「年収アップ実績」と書いてあるサービスはたくさんあります。でも、その根拠まで開示しているところは多くありません。
テックゴーの事例12件には、前職の業界・前職の職種・転職前の年収・転職先の業界・転職後の職種・転職後の年収・そして転職しようと思った動機まで書かれています。だから読者の側で数えられるし、数えた結果が公式の数字と合っていることも確かめられました。
これは、読み手にとっては「検算ができる」ということです。「平均138万円アップ」という言葉だけを渡されたら、信じるか疑うかの二択しかありません。事例が開示されていれば、自分に近い人がどう動いたかを、自分の目で読める。
たとえば、850万円のプロジェクトマネージャーが1,000万円のプロジェクトマネージャーになった1件。これは12件のうち唯一、職種が変わっていない事例です。同じ肩書きのまま150万円上がっている。職種を変えずに上げた人が、どういう変わり方をしたのかまで、事例には書かれています。
根拠2:土曜日に、面接1回で内定まで行く選考会がある
転職が気になっていても動けない理由は、たいてい「やる気」ではありません。平日の時間です。
在職中に転職活動をするというのは、一次面接、二次面接、最終面接と、平日の昼間に何度も抜け出すということです。有給の理由を考えるのも、そのたびに気が重くなります。そこで止まっている人は、たぶん多い。
テックゴーには、この問題をまるごと外す仕組みがあります。1day選考会です。
これは「そういうものもあります」という話ではなく、実際に受付中の案件を確認できます。私が見た時点(2026年8月)では、2026年8月22日(土)開催の選考会が複数、募集中でした。
- ある大手技術者集団の選考会は、「原則選考1回にて対応」と明記
- 別の大手エンジニアリング企業の選考会は、土曜日に9:30/11:30/14:00/16:00の4枠が用意され、選考フローの説明に「面接回数:(1DAY面接の場合)1回」と明記
そして、募集要項の中にこの一文がありました。
「平日の帰宅が遅く、土曜日選考を希望される応募者も大歓迎です!」
これは求人を出す企業側が書いている文です。つまり、在職中で平日に動けないことが、選考で不利にならないと、受け入れ側が先に言っている。
通常の選考フローが「書類選考 → 1次面接 → 2次面接 → 内定」だとすると、1day選考会はそれを土曜日の1回に畳んでいます。時間が取れないから動けなかった人にとって、これは条件そのものが変わる話です。
根拠3:年収交渉が、サービスの工程表に入っている
年収の話を自分から切り出すのは、気まずいものです。「もう少し上げてほしい」と言った瞬間に、金にうるさい人だと思われるんじゃないか。そう考えて、言えないまま条件を受けてしまう人がいます。
テックゴーの「ご利用の流れ」は5ステップで公開されていますが、そのSTEP4がこう書かれています。
「内定獲得後は、オファー年収アップを目的に企業人事と交渉を行います」
ここが重要です。年収交渉が「がんばればやってくれること」ではなく、最初から工程表に入っている。順番が決まっている作業なら、こちらから言い出す必要がありません。
公式には「年収交渉成功率100%(※2025年9月時点実績)」とも掲げられています。この数字の母集団までは公表されていないので、そのまま鵜呑みにする必要はありません。ただ、交渉を工程として組み込んでいるかどうかは、数字とは別に確かめられる事実です。
その質問をしてみた、あなたの少し先の未来
—— 今までのあなた。
資格は取りました。テキストを買って、休みの日に勉強して、受かった。それなのに、給与明細はほとんど変わらない。資格手当が月に数千円ついたか、つかなかったか。求人サイトを開いては、「面接、平日にどうやって行くんだ」と思って閉じる。それを何度か繰り返している。
—— 土曜日に、1回だけ会いに行った、これからのあなた。
「◯◯さんの経験なら、この求人はいけます。年収はこのくらいまで出ます」
返ってきたのは、励ましではなく金額でした。しかも「あなたの市場価値」ではなく、「この求人なら」という言い方で。
少し、私自身の話をさせてください。
私は製造業の人間で、転職のときにエージェントを使いました。危険物取扱者の甲種とQC検定2級を持った状態で面談に行ったのですが、資格の話は、一度も出ませんでした。話題になったのは、実務で何をやっていたかだけです。
(私の推測ですが、資格に興味がないというより、エージェントが持っている案件と合うかどうかを考えていただけなのかもしれません)
そしてもう一つ、驚いたことがあります。金額の提示のされ方が、「あなたの市場価値は◯◯万円です」ではなく、「この企業なら、年収はこのくらい上がります」だったことです。
金額は、私についていたのではありませんでした。求人についていたのです。
結果として、年収は100万円上がりました。しかも、事前に聞いていた額とほぼ一致しました。
「でも、行ってみないとわからないことだってあるでしょう」
そのとおりです。むしろ、転職で事前に確かめられることは、そんなに多くありません。私の実感では、職場の位置と、給与。この2つくらいです。
人間関係や、実際の労働時間は、入ってみないとわかりません。どんな人がいるか、誰がメンバーになるかは、関係を深めないと見えてこないことが沢山あるからです。優しそうに見えて、実は厳しかった。そういうことが起きます。
だから私は、確かめられない側は諦めて、確かめられる側だけを確かめに行きました。給与は、その数少ない「確かめられる側」です。
この記事が向いている人と、向いていない人
正直に線を引いておきます。
向いている人:ITエンジニアとしての実務経験がある人。テックゴーの1day選考会の応募資格は「何らかのITエンジニアとしての実務経験(目安1年以上)」でした。公開されている12件の事例は、28歳から35歳に集中しています。開発、インフラ、データ、セキュリティ、QA、そしてプロジェクトマネージャーやPMOまで、職種カテゴリは分かれています。求人はITエンジニア向けで10,000件以上と公表されています。
PMPを持っている方は、PMPの年収|「17%高い」は、取ったら上がるという意味ではないも合わせて読んでください。こちらでも「集団の差」と「取得前後の変化」は別物だという話をしています。
向いていない人:実務経験がない状態からエンジニアを目指す人には向きません。事例の年齢層から見ても、40代以降の方には、ここが最適とは言い切れません。
そして、もう一つ。
あなたが製造業の現場にいる方なら、テックゴーではありません。同じ運営会社(株式会社MyVision)が、製造業に特化した「メーカーズジョブ」を別に持っています。そちらはメーカーズジョブに相談すると何がわかるか|上がらないなら、今の職場でいいにまとめましたので、製造業の方はそちらを読んでください。どちらか一方に絞ってください。グループ内の複数サービスに同時に登録しても、良いことは特にありません。
まとめ:上がらないなら、今の職場でいい
もう一度、12件の事例に戻ります。
平均137.5万円という数字は、確かに本物でした。でもそれは「上がった人の平均」であって、「あなたが上がる額」ではありません。そこは割り引いて読んでいいと思います。
割り引きようがないのは、中身のほうです。12件のうち11件が、職種ごと移っていた。調整と管理と仕様書作成から抜けた人が、上がっていた。
つまり、年収を決めていたのは、その人の実力ではなく、その人が置かれた場所でした。
資格を取っても給料が変わらないのは、あなたの努力が足りないからではありません。今いる場所の給与テーブルが、そう決まっているだけです。それは、あなたが変えられるものではない。
変えられるのは、どこに自分を置くかのほうです。
そして、その先の面接は、土曜日の1回で終わります。(1day選考会は、先に相談と書類選考を通ってから参加するものです)
相談は無料です。まずはテックゴーのキャリア相談で、「どの職種に移れば上がるのか」を聞いてみてください。
聞いてみて、「今と大して変わりませんね」と言われるかもしれません。それならそれでいい。上がらないなら、今の職場でいいのです。
でも、相談してみないと、それすらわかりません。
出典
- テックゴー「ITエンジニアの転職・求人ならテックゴー|エンジニア特化の転職エージェント」(https://tech-go.jp/ 2026年8月16日確認)
- テックゴー「転職支援事例一覧」(https://tech-go.jp/success-stories 2026年8月16日確認)
- テックゴー「受付中の1day選考会」(https://tech-go.jp/seminars/one-day-selection 2026年8月16日確認)


